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ライブイベントブッキングサービス「Unity」運営会社代表が音楽活動のこと、音楽業界の現状や問題点、新しい提案などを書いてます。

ライブハウス事情について考える ~2.調査・分析 販路編~

前回までにライブハウス経営の構成要素である
『商品』、『人』、『お金』について調査・分析してきたが
今回は最後の『販路』について考えてみたいと思う。

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『企画募集・出演者探し』
ライブハウスでは日々イベントが行われている。
イベントがライブハウス営業においてほとんどの活動だといってもよい。
そのイベントには大きく分けると以下の二つのタイプがある。

・持ち込み企画イベント
 →企画者が主催者となりライブハウスをかりてイベントを行う。
・ブッキングライブ
 →ライブハウスが主催者となり出演者を探してイベントを行う。

日々ライブを開催するために(つまり売り上げを確保するために)
ライブハウスは
 ・企画を募集する
 ・出演者を探してイベントをおこなう
の2つを定常的に行っている。

その方法だがWeb上に企画募集広告を載せるか
メール、電話等で直接連絡する形がとられている。

ただライブハウスがアーティストを見つけ
直接連絡するという方法は効率的ではないため
基本的にはアーティスト、企画者からの連絡を待つ形になることが多い。

『レーベル』
ライブハウスがレーベルを持っている件については以前書いた。
音源CDを軸としてアーティストのグッズを売ったりするのだが
その販路といえばアーティストがライブハウス会場で手売りするか
大手レコード会社の流通にかけるか、インターネットで売るといった形になる。

販路としては充分だと思うが
どこも同じやり方をしている中では商品の購買には至りにくいだろう

『広告・プロモーション』
 ライブハウスにおける広告・プロモーションというと
ライブハウス自体と運営レーベルの宣伝、イベントの宣伝が主となるだろう。

ほとんどのライブハウスがHPを持っており
そこに企画イベントの募集やライブスケジュール、
ピックアップイベントなどを掲載している。 

最近ではSNS(Twitterfacebookなど)を用いて
同様の情報を流しているところも増えてきた。

しかし、ただ流すだけとなっているところも多く
その効果には疑問符が付くところが多いのではないだろうか。

お客様がライブハウスの存在を認知するためには
宣伝は欠かせないものであるが
残念ながら一方通行の広告・プロモーションとなってしまっていると思う

 【~2.調査・分析 販路編~ まとめ】

○企画募集・出演者探し
 ライブハウス側からはアクセスしづらく、アーティスト、企画者からの連絡を待つ形になることが多い。

○レーベル
 他のライブハウスが行っている事と同様の売り方がメインとなっている。

○広告・プロモーション
 双方向ではなく一方通行になってしまっており効果には疑問符が付く。

 

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